第43回 「産学連携のキーワード」

今月は千代田区内神田に鎮座する佐竹稲荷神社を紹介します。この神社は秋田藩佐竹氏が藩邸の鬼門除けのため邸内社として創建したのが起源といわれています。その後関東大震火災後、区画整理によって、現在地に遷座されたとのこと。

 

【佐竹稲荷神社正面】 【神額】
【社殿拡大】 【彫刻】

全て筆者撮影2019年9月6日と7日に、東京電機大学千住キャンパスにおいて、UNITT アニュアル・カンファレンス2019が開催されました。
UNITT(一般社団法人大学技術移転協議会)とは、大学・研究機関及びTLO並びにそれらの活動を支援する機関や個人間のネットワークを形成するとともに、そのネットワーク基盤の上で、大学・研究機関における知的財産管理、技術移転、共同研究及び起業等、広く産業連携の業務を効果的に展開するための交流、相互啓発、調査、研究、提案などを推進する機関です。毎年この時期に、知財教育に力を入れている大学を会場として協議会が開催されています。2日間で20テーマの発表が行われ、活発な討議、交流が行われました。その中で、日本弁理士会が提供した「企業内弁理士から見た産学連携の課題と目指すべき方向性」について紹介し、皆様の会社における産学連携のご参考になれば幸いです。まず、モデレーターから、政府は「日本再興戦略2016」において、2025年までに産学連携の金額を現在の三倍(200万円⇒600万円)にするとの目標を定め、大学側及び企業側の施策について提言しているとの紹介がありました。
(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/12/__icsFiles/afieldfile/2016/12/26/1380114_01_1.pdf)しかし、それらの施策で良いのか疑問があると問題提起され、企業側のスピーカーから、各種提言がなされました。パナソニック㈱の安武氏からは異分野間のマッチングが重要、第一工業製薬(株)の正司氏からは教授の研究情報を探るのが容易でない、三菱商事ライフサイエンス(株)の榎本氏からは大学における秘密管理が不十分である等の課題が提示されました。それに対し、UNITT会員より、異分野のマッチングをするにはどうすれば良いのか、企業がより多くの資金を提供する要素は何か等の質問が出され、活発な質疑が行われました。最終的には、大学側と企業側の戦略の共有化、教授と企業側実責任者との間の人間関係が提供資金額、及び連携成功の鍵になることが共有化されたと思います。今後、新製品の効果確認、共同技術開発等、大学等との連携が増えるかと考えますが、ベースは人間関係であることを再認識したいと思います。
参考:https://unitt.jp/

筆者撮影:弁理士会セッション

以上

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