営業担当Sの「ただいま知財について勉強中」
第3回 「製造ノウハウとAI」について
考えてみました
こんにちは
普段は知財関連の営業を担当している「S」と申します。
これまで2回に渡って「ノウハウ」についてご紹介しましたが、今回は「ノウハウとAI」について調べてみました。
前回の本ブログでは、「属人化したノウハウをどのように継承」しているかでしたが、従来の「職人⇒職人」へのノウハウ継承ではなく、「職人⇒AI+職人」という方法でノウハウを継承しているケースも増えているようです。
ということで、今回のテーマは
「製造ノウハウとAI」です。
確かに、長年培った職人技を、「見える化」「数値化」し、AIやディープラーニングなどを駆使することで解決できそうな気もします。
では、この職人技の「見える化」や「数値化」は、具体的にはどのように行われているのでしょうか。
製造ノウハウとAI
やはり、一番多いのは製造現場での職人の動きを「映像」に残す方法のようです。
ある企業では工場内に数百台のカメラを設置し、製造ラインを漏れなく映像に残すと共に、
製品のタグ情報と映像を紐づけることで、製品毎の製造方法がわかるようにしているようです。
意外に感じたのですが、「音」も重要なポイントのようです。
「正常に製造されているラインの音」と「正常ではない状態で製造されているラインの音」の
微妙な音の変化をAIが判断して、瞬時に異常を検出するような対応もあるそうです。
人間が判断するより早く異常を検知できるそうです。
ただ、どうしても映像や音では解らない、職人の感覚(五感を使った)に
ついては、職人さんへのヒアリングが必要です。ヒアリングした内容については、
その内容が原理的に適切か否かを判断した上でノウハウとして「見える化」します。
また、「見える化」したノウハウの情報共有についてもAIを使っているようです。
共有された情報(マニュアルや作業履歴やノウハウなど)は製造現場にある端末で
確認できるだけでなく、技術者による口頭での質問に対して、AIが最適の回答を提案します。
ちょっと驚いた方法としては、製造現場に「作業手順をプロジェクションマッピングで表示」させることで、作業員はマニュアル等をイチイチ確認する必要なく作業を継続することができるそうです。
このように、ノウハウの継承の中でAIの技術を使うことで、従来の「人から人への技術の継承」より効率的・短期間で技術の継承が行われています。