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コラム概要

第5回 中小企業の強みを生かそう                  2013年12月03日

 今回は、「中小企業の強み」について考えてみたいと思います。

 経済産業省は、10月15日に今臨時国会で成立させる産業競争力強化法案を閣議決定した旨、ニュースリリースしました。本産業競争力強化法案では、中小企業の活力再生を課題の1つとし、中小・ベンチャー企業の特許料の減免など知的財産権制度を拡充するとのことです。具体的には、中小・ベンチャー企業に対する特許料等の減免措置を従来の
1/2から2/3に拡大するようです。

 この減免措置は、中小・ベンチャー企業に対する費用面の直接的な支援であり、大いに利用すべきであると考えます。「中小・ベンチャー企業の強み」は、このような支援を享受できることです。

 既にご承知のことと思いますが、中小・ベンチャー企業に対する支援は、海外展開支援、海外模倣品対策支援、特許管理支援、開放特許の活用支援等多方面にわたっていますが、これらの費用面以外の支援を生かし切れているでしょうか。筆者はまだまだ活用しきれていないと思います。

 特に、中小・ベンチャー企業に該当すれば適用を受けることができる早期審査制度を活用することにより、大企業に対してもビジネスを有利に進める道が開けます。例えば、無駄な技術公開をせずに特許を取得し、さらに、効果的な特許網を構築することができます。

下記に主な支援の内容を紹介します。

1.早期審査制度

  早期審査の申請をすることにより、他の出願より早期に審査が行われます。特許出願について以下の①から⑤のいずれかの条件を満たす場合に、利用できる制度です。(手続に関する手数料は不要。)

 ☆ 対象となる特許出願

  ① 出願人が中小企業等であるもの
  ② 出願人又はそれらの実施許諾を受けた者が、その発明を実施等しているもの
    (例:製品を実際に製造販売している場合)
  ③ 外国に特許出願中であるもの
  ④ 環境関連技術に関する特許出願(グリーン関連出願)
  ⑤ 震災により被災した者の特許出願であるもの

2.審査請求料・特許料の減免措置

 研究開発型中小企業等を対象に、審査請求料と特許料(第1年分から第10年分)の納付について、一定の要件を満たした場合、それらの1/2の減免措置が受けられます。

3.地域中小企業知的財産戦略支援事業費補助金 (地域中小企業外国出願支援事業)

 ☆ 事業内容

  ○補助率:1/2以内

  ○補助額:1企業に対する上限額:300万円(複数案件の場合)
   案件ごとの上限額:特許150万円
   実用新案・意匠・商標60万円
   冒認対策商標(※):30万円
  (※)冒認対策商標:第三者による抜け駆け出願(冒認出願)の対策を目的とした商標出願

  ○補助対象経費:外国特許庁への出願料、国内・現地代理人費用、翻訳費等

 中小・ベンチャー企業の皆様、もっと、費用面以外の支援を活用しましよう。

 現時点での中小・ベンチャー企業に対する支援は、下記URLをご参照下さい。

 特許庁:http://www.jpo.go.jp/torikumi/chushou/chusyo_venture_guide.htm

 日本弁理士会:http://www.jpaa.or.jp/?p=2363

以上


 

第1回 知財界における2015年問題について (2013年8月5日)

第2回 米国における登録前情報提供制度の活用 (2013年9月2日)

第3回 意匠再考(1)部分意匠制度について (2013年10月1日)

第4回 意匠再考(2)関連意匠制度について (2013年11月6日)

第6回 「元気印」のキーワードと中小企業支援策の活用事例 (2014年1月9日)

第7回 産業財産権によって広範に保護したいときどうしますか? (2014年2月13日)

第8回 意匠登録出願へ出願変更を考慮した特許出願の留意点 (2014年3月4日)

第9回 中国においてグラフィカル・ユーザー・インターフェースの意匠が登録可能!! (2014年4月1日)

第10回 最近の進歩性判断の傾向 (2014年5月8日)

第11回 新しい商標とは?(第1回) (2014年6月3日)

第12回 商標に何を託しますか?(第2回) (2014年7月10日)

第13回 「温故知新」従来技術を活用したイノベーションへの挑戦 (2014年8月7日)

第14回 「中国においてビジネスをする際に知財面において最低限必要なこと」 (2014年9月9日)

第15回 「異議申立制度の復活に乾杯」 (2014年10月7日)

第16回 「意匠制度の国際化」 (2014年11月5日)

第17回 「意匠の国際出願の活用について」 (2014年12月9日)

第18回 「商品・役務のネーミングについて」 (2015年1月8日)

第19回 「職務発明制度について」 (2015年2月5日)

第20回 「秘密情報の保護について」 (2015年3月10日)

第21回 「秘密情報の保護についてⅡ」 (2015年4月8日)

第22回 「自撮り棒」 (2015年5月14日)

第23回 「日本弁理士会による知財キャラバンについて」 (2015年6月9日)

第24回 「プロダクトバイプロセスクレームの最高裁判決について」 (2015年7月14日)

第25回 「Karakuriからイノベーションへ」 (2015年8月17日)

第26回 「今話題の著作権について」 (2015年9月18日)

第27回 「著作権により保護される著作物とは?」 (2015年10月22日)

第28回 「TPPの知的財産分野への影響」 (2015年11月13日)

第29回 「これで良いのか知財教育」 (2015年12月14日)

第30回 「知財教育2」 (2016年1月15日)

第31回 「職務発明制度改正」その1 (2016年2月10日)

第32回 「職務発明制度改正」その2 特許法第35条第4項の解説 (2016年3月11日)

第33回 「職務発明制度改正」その3 「特許法第35条第5項の第6項における指針(案)を踏まえた解説」 (2016年4月19日)

第34回 「職務発明制度改正」その4 特許法第35条第5項の解説 (2016年5月18日)

第35回 「大幅な効率化のための職務発明規定の一例」 (2016年6月24日)

第36回 「御社の営業秘密管理は大丈夫ですか?」 (2016年7月22日)

第37回 「「夏休み」弁理士会活動のPR」 (2016年8月23日)

第38回 「山口大学の知財活動」 (2016年9月26日)

第39回 「取扱説明書の保護を考える」 (2016年10月18日)

本谷 孝夫(ほんや・たかお)

本谷国際特許事務所 所長(弁理士)
℡ 03-6820-8285
『特許等知的財産に関する無料相談を実施中です。
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https://honyasama.wordpress.com

略歴 日産自動車㈱で30年近く特許業務に従事
   その後旭精工㈱で知財の責任者として活躍
   (旭精工㈱は、平成22年に特許庁知財功労賞を受賞)
   平成24年11月事務所を開設。

本谷弁理士
  • 電子認証局会議
  • 株式会社日本電子公証機構 認証サービス iPROVE
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