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コラム概要

第35回コラム「大幅な効率化のための職務発明規定の一例」

2016年6月24日

 今回は、神田明神の裏手に鎮座する妻恋神社を紹介します。日本武尊(やまとたけるのみこと)の東征の際、三浦半島から房総への航行途中に暴風雨にあい、妃の弟橘姫(おとたちばなひめ)が海に身を投じて海神の怒りを鎮めた。その途中、湯島の地に滞在した際、郷民が尊の姫を慕う心をくんで、尊と姫を祀ったのがはじまりと伝えられる。江戸時代には、妻恋稲荷の名で有名となり、王子稲荷と並んで参詣者を集めたとのことです。

 さて本コラムの第31回から第34回まで、職務発明制度の改正を説明しました。そこで今回は、職務発明制度の改正を取り入れ、最も簡易かつ省力化した新たな職務発明規定について一つの提案をしたいと思います。但し、現存する職務発明規定よりも条件が低下する場合、問題が生じる場合がありますので、新たに職務発明規定を制定する場合にお薦め致します。

1.特許を受ける権利の帰属について
当然に、法人帰属とする。後々トラブルになることを避けるには、原始的に法人帰属とすることが必要です。

2.相当の利益について
 (1)出願褒賞について
登録時褒賞と併合することをお薦めします。工数低減のためです。
 (2)登録褒賞について
登録時褒賞に実績褒賞を含めることをお薦め致します。実績褒賞の煩わしさを解消するためです。
 (3)実績褒賞について
登録時褒賞に併合することをお薦め致します。この場合であっても、実施の有無の立証は、発明者から行わせるべきと考えます。実施内容は、発明者が最も良く把握しているからです。
 (4)まとめ
以上より、登録時褒賞に出願時褒賞及び実績褒賞も一体化されることから、褒賞は1回で完了します。これにより、褒賞業務を効率化でき、大幅に社内工数を低減することができます。また、褒賞(金額等)を発明の質、業績への貢献度等によって複数にランク分けすることをお薦め致します。会社への貢献度を考慮しない場合、発明者のモチベーションに影響を与えると考えるからです。
さらに、実施の立証を発明者に行わせることにより、効率が上がります。

3.褒賞授与のきっかけ
発明者申告制をお薦め致します。すなわち、年に一度、所定期間を設定し、発明者から褒賞申請を受け付ける方式をお薦め致します。発明者の意識を高めるためです。また、発明者自らが他社製品を調査するなどの効果が期待できます。

 
 
以上
 
 

第1回 知財界における2015年問題について (2013年8月5日)

第2回 米国における登録前情報提供制度の活用 (2013年9月2日)

第3回 意匠再考(1)部分意匠制度について (2013年10月1日)

第4回 意匠再考(2)関連意匠制度について (2013年11月6日)

第5回 中小企業の強みを生かそう (2013年12月3日)

第6回 「元気印」のキーワードと中小企業支援策の活用事例 (2014年1月9日)

第7回 産業財産権によって広範に保護したいときどうしますか? (2014年2月13日)

第8回 意匠登録出願へ出願変更を考慮した特許出願の留意点 (2014年3月4日)

第9回 中国においてグラフィカル・ユーザー・インターフェースの意匠が登録可能!! (2014年4月1日)

第10回 最近の進歩性判断の傾向 (2014年5月8日)

第11回 新しい商標とは?(第1回) (2014年6月3日)

第12回 商標に何を託しますか?(第2回) (2014年7月10日)

第13回 「温故知新」従来技術を活用したイノベーションへの挑戦 (2014年8月7日)

第14回 「中国においてビジネスをする際に知財面において最低限必要なこと」 (2014年9月9日)

第15回 「異議申立制度の復活に乾杯」 (2014年10月7日)

第16回 「意匠制度の国際化」 (2014年11月5日)

第17回 「意匠の国際出願の活用について」 (2014年12月9日)

第18回 「商品・役務のネーミングについて」 (2015年1月8日)

第19回 「職務発明制度について」 (2015年2月5日)

第20回 「秘密情報の保護について」 (2015年3月10日)

第21回 「秘密情報の保護についてⅡ」 (2015年4月8日)

第22回 「自撮り棒」 (2015年5月14日)

第23回 「日本弁理士会による知財キャラバンについて」 (2015年6月9日)

第24回 「プロダクトバイプロセスクレームの最高裁判決について」 (2015年7月14日)

第25回 「Karakuriからイノベーションへ」 (2015年8月17日)

第26回 「今話題の著作権について」 (2015年9月18日)

第27回 「著作権により保護される著作物とは?」 (2015年10月22日)

第28回 「TPPの知的財産分野への影響」 (2015年11月13日)

第29回 「これでよいのか知財教育」 (2015年12月14日)

第30回 「知財教育2」 (2016年1月15日)

第31回 「職務発明制度改正」その1 (2016年2月10日)

第32回 「職務発明制度改正」その2 特許法第35条第4項の解説 (2016年3月11日)

第33回 「職務発明制度改正」その3 「特許法第35条第5項の第6項における指針(案)を踏まえた解説」 (2016年4月19日)

第34回 「職務発明制度改正」その4 特許法第35条第5項の解説 (2016年5月18日)

第36回 「御社の営業秘密管理は大丈夫ですか?」 (2016年7月22日)

第37回 「「夏休み」弁理士会活動のPR」 (2016年8月23日)

第38回 「山口大学の知財活動」 (2016年9月26日)

第39回 「取扱説明書の保護を考える」 (2016年10月18日)

本谷 孝夫(ほんや・たかお)

本谷国際特許事務所 所長(弁理士)
℡ 03-6820-8285
『特許等知的財産に関する無料相談を実施中です。
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https://honyasama.wordpress.com

略歴 日産自動車㈱で30年近く特許業務に従事
   その後旭精工㈱で知財の責任者として活躍
   (旭精工㈱は、平成22年に特許庁知財功労賞を受賞)
   平成24年11月事務所を開設。

本谷弁理士
  • 電子認証局会議
  • 株式会社日本電子公証機構 認証サービス iPROVE
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